1.カスタムバーコード品質検査依頼
ミニテンプレート「郵便番号バーコード変換」にて作成した封書サンプルを2種類作成し、カスタムバーコード品質検査を郵便局に依頼しました。
残念ながら、検査結果は不合格となりました。不合格となった理由はバーピッチが約0.3mm広い事で(詳細説明は後述)、他の検査項目は全て許容範囲内でした。バーピッチは広い方向での許容範囲が狭く、逆に狭い方向での許容範囲は広くなっています。フォントを作成される方はこの点に注意されるといいと思います。
また、バーピッチが広くても新型区分機(バーコード読み取り機+区分機)は読み取りをしているようですが、検査結果が不合格になったものは割引対象外になるようですので注意が必要です。
2.カスタムバーコードの検査結果 検査結果シート(写真)
サンプル1 98/02/25 NO.159
<読取り結果> ■:不合格 [ ]:許容範囲認識番号 :27301023−20−5B604dd0
チェック用数字:0 (計算値:0)
郵便番号 :273−0102
PCS :0.8 [ 0.6以上 ]
バー傾き :1.2度 [−5.0− 5.0度]
印字ポイント :9.1ポ [8.0− 11.5ポ]
<各種検査結果>種 類 測定値 許容範囲
■ バーピッチ :1.3− 1.5mm [0.87− 1.18mm]
<エラー詳細>
■ 印字バーピッチが規定にあっていません。
サンプル2 98/02/25 NO.160
<読取り結果> ■:不合格 [ ]:許容範囲認識番号 :014011360−1dddddddddh
チェック用数字:18 (計算値:18)
郵便番号 :0140−0113
PCS :0.8 [ 0.6以上 ]
バー傾き :−0.3度 [−5.0− 5.0度]
印字ポイント :9.1ポ [8.0− 11.5ポ]<各種検査結果>
種 類 測定値 許容範囲
■ バーピッチ :1.3− 1.4mm [0.87− 1.18mm]
<エラー詳細>
■ 印字バーピッチが規定にあっていません。
3.カスタマバーコード
以下のカスタマバーコードの解説は郵便局発行の「新郵便番号制マニュアル」からの引用です。ここで紹介した以外にも数多くの約束事が記載されています。カスタマバーコードに興味がお有の方は近くの郵便局でこの小冊子を入手され、参考にしてください。
お客様があらかじめ郵便物に印字する場合のバーコードがカスタマバーコードです。
カスタマバーコードは、原則として差出しの必要条件ではなく、料金割引を受けようとする場合に印字するするもので、あて名印字と同時に印字できるような仕様としています。
(郵便局で印字する局内バーコード、IDバーコードとは異なる。)
カスタマバーコードの形
カスタマバーコードは上下にバーを延ばしたロングバー、上方向のみにバーを延ばしたセミロングバー(上)、下方向のみにバーを延ばしたセミロングバー(下)及びタイミングバーの4つの形状のバーを3本組合せて1つのキャラクタと表わす4ステート3バーとしているようです。
カスタマバーコードの体系について
キャラクタ
カスタマバーコード
バー種類
キャラクタ
カスタマバーコード
バー種類
コード組合せ
1
114
A
324144
CC1+0
2
132
B
324114
CC1+1
3
312
C
324132
CC1+2
4
123
D
324312
CC1+3
5
141
E
324123
CC1+4
6
321
F
324141
CC1+5
7
213
G
324321
CC1+6
8
231
H
324213
CC1+7
9
411
I
324231
CC1+8
0
144
J
324411
CC1+9
ハイフン
414
K
324144
CC2+0
CC1
324
L
324114
CC2+1
CC2
342
M
324132
CC2+2
CC3
234
N
324312
CC2+3
CC4
432
O
324123
CC2+4
CC5
243
P
324141
CC2+5
CC6
423
Q
324321
CC2+6
CC7
441
R
324213
CC2+7
CC8
111
S
324231
CC2+8
スタート
13
T
324411
CC2+9
ストップ
31
U
324144
CC3+0
−−−
−−−
−−−
V
324114
CC3+1
−−−
−−−
−−−
W
324132
CC3+2
−−−
−−−
−−−
X
324312
CC3+3
−−−
−−−
−−−
Y
324123
CC3+4
−−−
−−−
−−−
Z
324141
CC3+5
カスタマバーコードの寸法(10ポ相当)
カスタマバーコードの寸法は、次表のとおりとし(10ポイントの場合、a/10=1)、8≦a≦11.5の大きさを許すものとします(8ポイントから11.5ポイント相当)。
aポイント
比率
基準寸法(mm)
許容範囲(mm)
ロングバーの長さ
6
3.6×a/10
3.40×a/10〜3.6×a/10
タイミングバーの長さ
2
1.2×a/10
1.05×a/10〜1.35×a/10
バーピッチ
2
1.2×a/10
0.95×a/10〜1.30×a/10
バー幅
1
0.6×a/10
0.50×a/10〜0.70×a/10
バースペース
1
0.6×a/10
0.45×a/10〜0.60×a/10
8≦a≦11.5
チェック用デジット
チェック用デジットは、新郵便番号〜住所表示番号に盛り込む情報の各キャラクタをチェック用数字に置き換え、その合計が19の倍数となるように生成します。各キャラクタのチェック用数字への置き換えは、次表の通りとします。
バーコード用キャラクタ
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
−
CC1
CC2
CC3
CC4
CC5
CC6
CC7
CC8
バーコード用キャラクタ
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
バーコードフォント リンク集
以下のフォントは、ここで紹介した品質検査とは一切関係がありません。誤解のないようお願いいたします。● 日立IT 郵便バーコードフォント
●Tips
1.文字列中に含まれる単語を指定の文字列に置換する。
例---「山形県米沢市1丁目1の32」を「山形県米沢市1−1−32」のよう"丁目"や"の"などの単語を"−"に置き換える
2.文字列中に含まれる不必要な単語を削除する。
例---「山形県米沢市1−1−32」を「1−1−32」のよう"山形県米沢市"などの単語を削除する。